三月三日 ややくもり
今日は一日のほとんどを、コトブキですごしてしまった。というのも、街中でヒカリちゃんと会って、
「いいところに連れて行ってあげる」
と、有無も言わさず手を引っ張られたことが始まりだ。どこに連れて行かれるんだろうとドキドキしていると、トレーナーズスクールという、トレーナー養成塾とも呼べる場所に連れて行かれた。初心者である俺を気遣ってくれたんだろう。無理やり連れてこられたとしても、ありがたかった。
始めは少しだけ勉強させてもらうつもりだったんだけど、なんとヒデヨシが俺を帰してくれなかった。どうやら、最初のユキムラとのバトルで負けたことが未だに悔しいらしく、俺に強くなれということだろう。
終いには尻尾の炎まで出し始めたので、慌ててボールに仕舞い、仕方なく日が暮れるまでヒデヨシのために勉強を続けた。
また宿に止まらないといけない。お金が心配だ。
ちなみに、ヒカリちゃんにトレーナーズスクールへ連れて行かれる途中、メチャクチャ怪しい人を見つけた。俺は話しかけたくなかったんだけど、ヒカリちゃんが話しかけてしまったので、いざと言うときのために一緒に話を聞いた。
国際警察のコードネーム『ハンサム』と言うらしいが、とても信じられない。「何故わたしが国際警察だとわかった!?」と出会い頭に言ってのけた人が警察だとは誰も思わないだろう。
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